想定外

今回の展示は函館港イルミナシオン映画祭で、岡村昭彦の知られざる函館時代の映像記録を紹介することに併せメインの仕事も多少紹介出来ればと考えて始まった。体が宙ぶらりんになってしまった事もあり、作品見直しをしていくと簡単なもので済まされる訳も無く、函館市地域交流まちづくりセンターにゆったりした会期設定をお願いし快く受けていただいた。あわただしいことでした、感謝いたします。
会期中受付をしながら岡村の著作を読み直している。アーカイブスの作業として知りたい事膨らんで来る事押さえがたい。特に、まだ時間が早いのかもしれないけれど年譜でも空白が多すぎる函館時代を前後した数年の事。目を通した数十本の8ミリがそれを呼び込んでいる。

2007.12.30[Sun]

函館もすてたものじゃない

新聞で大きく紹介してくれたこともあり、来場者が多かった。家族連れでストレートな惨禍のイメージが大いにもかかわらず熱心に長い時間向き合っていただける。入場無料で何処から支援あるわけでない自主企画持ち出しで開催しているのだが、これだけ強い反応がかえってくるならば労が報われる。岡村昭彦のメッセージが、今受け止められている現場。今日は200人を超えた。函館ではすごい事だ。

2007.12.27[Thu]

岡村昭彦の軌跡

朝から来場者多数、昼からは途切れず。
岡村と函館の関係を初めて知る方も多かった。
「そういえば栄文堂でやせたお兄ちゃんが店番してたよね」と懐かしそうに語る88才のおばあちゃん。

2007.12.24[Mon]

搬入

栄文堂から木箱8個持ち込み作業を始める。
作品は岡村昭彦没後各地で開催された写真展を重ね作られて行ったものだ。
集成として1990年新宿小田急で展示され、久方の大規模展示となる。
函館まちづくりセンターの2Fフリースペース広さは充分なのだが展示構成するには壁面となるものがお粗末すぎる。ざっくりパーテションを作り、4人で集中7時で終わる、全150点見応えのあるタイトル通り岡村昭彦の軌跡を感応出来るものになったと自負。1月12日まで開催(12.31〜1.3休館)是非足をお運び下さい。
ここから岡村昭彦の足跡を再考、再発見して行くスタートになればと企画しました。岡村の問い掛けが過去のものではなく今現在の事として。

2007.12.23[Sun]

熊谷アルバム

熊谷孝太郎長男孝重氏が今年亡くなり、様々の遺品が上磯の熊谷家に帰った。
上智を出、戦後進駐軍の通訳をされ当時の写真記録もずいぶん撮ったと言われてた。孝太郎の展示の場でのにこやかな姿を思い出す。
お手元にあった孝太郎のアルバムと中学時代の日記をお借りしてくる。

2007.12.19[Wed]

若松孝二監督

映画祭最終日。十字街シアターで白井康彦『4HAND」、〈映像の地下水脈〉かわなかのぶひろセレクション、木村威夫「馬頭琴夜想曲」と続けて観、急ぎロープウェイに乗りクロージング上映の「実録・連合赤軍ーあさま山荘への道程」3時間10分。時代の記憶が覆い被さる、若松孝二監督の時代へオトシマエをつけて行くパトスに圧倒される。2度と見る事は無い映画だろう。下に降り打ち上げに参加。

2007.12.9[Sun]

かわなかさん

映画祭2日目、昨年写真図書館1階で開催したインディペンデンスフイルムの上映がまちづくりセンターで十字街シアターとして催され、岡村昭彦「旅の時間(とき)」とし岡村函館時代の8ミリフイルムを北海道の旅の部分だけをまとめ上映参加した。映画監督の坪川拓史さんにほめていただいた。インディ作品の上映企画は尊するかわなかのぶひろさんの提唱で昨年から始まった。夏のフイルムワークショップにも来られ変わらず若い世代に伝え続ける姿勢には頭が下がる。ムービーと生きる巨匠に毎年会える幸せ。

2007.12.8[Sat]

佐藤 真

函館港イルミナシオン映画祭は佐藤真の追悼上映「阿賀に生きる」から始まった。牛腸茂雄を描いた「SELF AND OTHERS」制作時から会話をし、函館に来た2001年に映画祭で同作の上映があり、2年前の「阿賀の記憶」で来函、はこだて写真図書館をよろこんでくれ楽しい酒を飲んだ。今年「はこだて記憶の街」刊行に丁寧な感想を寄せていただいた、阿賀に生きるのおおらかさとの死の現実にギャップがありすぎる。さびしさがこみ上げる作品との再会。

2007.12.7[Fri]